春節

 旧正月のことを中国では「春節」と言っており、祝日で一番大事な行事ではないでしょうか。1週間程度の連休となり、中国人の社員はほとんど全員が故郷で春節を迎えるため帰省します

 「除夕」は日本の大晦日、夕方から厄払いの意味でもあるのでしょうか爆竹、花火で大騒ぎとなります。暗くなって宿舎の屋上へ上がってみると、大連市郊外ですがあちらこちらから360°花火が上がっており、「こんなに広かったかな!」と再認識をさせられたものでした。
 
 春節といっても、日本のお客様は通常にお仕事で、駐在員は日本の暦に合わせて休暇を取り帰国をしていたので、春節と言っても宿舎におりました。食事は哀れなものです。外に食べに行こうと思っても田舎町では何処もやっていません。

 一度春節を大連市内へ迎えてみようと、除夕の夕方から市内へ出かけました。既に爆竹、花火は始まっており音の凄いこと、せめて音だけでも思い妻へ携帯で聞かせてやりました。
 
 ホテルへチェックインの時にフロント女性が「11時頃時間ありますか?」と聞くのででデートのお誘いかと思い「あります」。すると「食堂に餃子を準備してあります。」の返事です。中国人は家族で餃子を作り新年に食べる、まあ、日本のお雑煮のような感になのでしょう。

 爆竹と花火の音は相変わらずで、戦争でも始まったかのようなようです。テレビの音が聞こず、ちょっと寒いが外に出てみると、道路で何か紙のようなものを燃していた(紙銭)。大晦日の夜には道で紙銭(偽のお金)を燃やす習慣で商売繁盛、金運アップを祈願する中国の風習ということです。

 ホテルへ戻り食堂へ顔を出すとホテルの従業員も含めて数人が餃子を食べて居たので仲間に入れてもらう。

 爆竹、花火は一晩中続いたと思われ。

 春節の朝、食堂へ行くと、何時ものバイキングではなく入口で盆に入った給食のような食事、他にお客は居なかったのだろうか。
 
 春節の街を歩いて駅に向かう、昨夜の爆竹の残骸に紙銭(偽のお金)の燃えカスが道路に散乱し、何処を見てもゴミだらけです。

 春節くらいは会社の運転手さんも大変なのでバスで帰ろうとしたが、「没有」と服務員が答える、春節はバスも休みかと妙に感心し、汽車で帰った。最寄りの駅からはタクシー。むろん春節料金で。 

 春節は大連、瀋陽と経験しましたが、今となっては懐かしい思い出です。